産卵

現在回答を募集している<カクレクマノミの産卵について>のアンケートを見ていて驚いたのは、1年以上複数で飼育しているのに産卵しないケースが思った以上に多いことです。私自身は水槽立ち上げから半年で特に工夫もないままに4匹のカクレクマノミの中からペアが成立し、産卵したこともあり、カクレクマノミは非常に高い確率で直ぐに産卵するものと考えていました。

環境を整える
今でこそ水槽の中にいるスズメ類はカクレクマノミだけとなりましたが、最初に産卵したときはカクレクマノミの他に、セジロクマノミ2匹、ブラッククマノミ2匹、ミツボシクロスズメダイ4匹、デバスズメ4匹、コバルト2匹と今考えるとカクレクマノミペアが良く産卵したなと思うような劣悪な環境でした。うちの場合はそのような環境でも無事産卵したのは、沖縄産であったためカクレクマノミの状態が良かったためだと思います。ようはカクレクマノミが健康な状態を保てれば自然に産卵するとことになると思っています。カクレクマノミにかかわらず、海水魚が健康であるためには次の条件が整っていることが望ましいと思います。

安定した水質
アンモニア、亜硝酸、硝酸塩が検出されないこと、水温が安定していること、PHなど水質の変動が少ないことです。

規則正しい照明
人間と同様規則正しい生活が健康に過ごす条件だと思います。彼らにとって太陽の代わりになる照明の点灯時間が毎日大きく変動したのでは、正しいリズムの生活が出来ません。照明はタイマーを使って点灯消灯することが、望ましいと思います。

定期的な給餌
これも照明と同様規則正しい生活のために必要だと思います。特にメスの栄養が十分でないと卵が少なくなったり、無精卵だったりしますので、メスに対する給餌は十分に行われる必要があると思います。具体的には海水魚用の乾燥餌だけでなく、アサリや甘エビをみじん切りにしたものやn-3系多価不飽和脂肪酸を含んだクロレラなどで培養されたブライン幼生など多様な餌を与えることが栄養状態の良い卵をつくるために必要です。うちでは毎日の餌はランチュウベビーゴールドという金魚の餌と稚魚のプラケースからあふれてくるクロレラで強化されたブライン幼生です。そして時々あさりや甘エビをみじん切りにしたものを与えています。


安定した環境
これも人間と同じで周りの様子がくるくる変わると落ち着かないですよね。ですからレイアウトは余り変えないようにします。またカクレクマノミと生活圏が重なるスズメダイの類(勿論、他のクマノミ類を含む)は入れないことが望ましいです。イソギンチャクは産卵に必ずしも必要ではないようですが、やはり安定した環境と言うことを考えるとあったほうが良いことになります。

以上のことはすでに十分実行しているのに産卵がおきないという方もいらっしゃるようです。私のカクレクマノミ繁殖に置けるバイブルであるWilkersonの「Clownfishes」ではそのような方につぎのような方法を産卵を誘発する方法として紹介しています。いずれも産卵したら中止して元に戻すことが必要です。

私の個人的な推測としては、カクレクマノミの元々の状態に大きく左右されるのではないかと思っています。具体的には「イソギンチャク購入ガイド」の結論と同じですが、やはり沖縄産(或いはORAなどの人工繁殖物)は健康状態が良く、輸入物は状態が悪いと言うことです。輸入されてくるカクレクマノミの取り扱いは値段が安いこともあり非常に劣悪なようです。ショップでもロットによっては到着後1週間以内に全滅するものも珍しくないと言います。そのようなストレスを与えられた輸入物が直ぐに産卵するまでの健康状態を取り戻すのは簡単ではないと思います。むしろ何年もそのショックは尾を引くと考えた方が良いのではないでしょうか。ですからこれからもしカクレクマノミの繁殖を考えていらっしゃる方が居ましたら、是非多少値段は高くても沖縄産やORAなど人工繁殖物の状態の良いものを選ぶことを強くお勧めします。

(平成16年4月6日記)

クマノミの産卵シーン
以前掲示板でご紹介しましたが、Danさんのページからモルジブアネモネなどの産卵シーンを撮影したQuickTimeのファイルをダウンロードできます。私も自分のカクレクマノミのペアが産卵したシーンを撮影しましたが、彼の方がずっと綺麗に取れているので、こちらを紹介させていただきます。
(平成16年5月2日記)

産卵後のトラブル
産卵した後、普通は主にオスが卵の世話をします。具体的には鰭で卵を扇いで、酸素を多く含んだ新鮮な海水を常に卵に供給しようとします。そしてうまく行かなかった卵を間引いたりもしながら、孵化に至るわけですが、孵化まで行かないケースもあるようです。

新しいペアの場合、最初の4回目ぐらいの産卵で卵が数日で消えてしまうことがあります。これは受精が上手く行かなかったためです。ペアが産卵に慣れていないため、産卵時に必要なコミュニケーションが上手く取れていないことが原因です。例えばオスがメスから送られてくる「精子を掛けて」というサインが分からないということです。

或いは餌の中にたんぱく質が足りないことが理由である場合もあります。たんぱく質の多く含まれた餌を上げて下さい。

或いは食卵に遭ってしまっている可能性もあります。つまりタンクメイトが卵を食べてしまっているのです。普通は大きいエビやかに、巻貝などはオスが追い払います。しかし、小さな巻貝などはオスが気が付かないことがあり、小さな巻貝に食べられてしまうことがあるようです。

卵がライブロックなどに上手く、くっ付かないで取れてしまうことがあります。このような場合はペアの食事にチティンchitinを加えて下さい。チティンは生のエビを剥く時に手についてくる粘着質の物質です。エビやカニの甲羅の裏の部分から採れます。

卵は産卵時明るい黄色かオレンジ色です。それが透明であったり青白かったりしたら、それは親の餌が栄養不足だという証拠です。餌は複数の種類を上げて下さい。例え栄養価が豊富な餌でもそれ一種類では良い卵はできません。  

健康な生きている卵は決して白くはなりません。白い卵は死んでしまった卵です。白くなった卵はオスによって除かれます。もしオスが取り除かない場合には、オスのケアに問題があるということを意味します。そういった場合には、卵をオスから取り上げて人間の手でエアレーションを当ててふかさせる必要があります。
(平成16年9月28日記)

T.カクレクマノミの繁殖方法
ペアリング
産卵
孵化の準備
稚魚をすくう
稚魚の世話
失敗の分析

U.カクレ繁殖記
それぞれの孵化ごとの成長記録

V.リンク集

カクレクマノミなどクマノミ類の繁殖をしている方々のホームページをご案内します。


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