ブックレビュー

情報収集はインターネットでもできるし、またインターネットの方が詳しく、且つ早く最新の情報を手に入れられる。しかし、人によってはモニターで或いはプリントして長い文章を読むのは苦痛だったり、通勤時間を活用したいという人も多いと思う。また私のように一度読んでも頭に入らないので、何度も読みたいから本の形式がいいと言う人もいると思う。ということでこれまでに読んだ本のレビューです。

海水魚、珊瑚関係の本は部数があまり出ないのか、写真が多いためなのか値段が高い。また古い本ばかりで新しい本がないため、古本で手に入れればそれなりの節約になるだろう。古本屋でもあまり見かけないので、アマゾンやEasySeek、ヤフオクで探すことをお勧めする。★5つが最高にお勧め。

「じゃあ、あなたは何を薦めるの?」というあなたは、「こんなひとにはこの1冊」をご覧ください。


タイトルをクリックするとアマゾンの該当ページに飛ぶことができます。リンクされていないものはアマゾンでは登録されていなかったものです。海水魚のショップなどで在庫がある場合があります。

★★

最初に買った本。どんなテーマの水槽にするか悩んでいたときに購入した。セッティングから海水魚、ハードコーラル、ソフトコーラルの解説まで一通り書いてある。レイアウトのサンプルを7つ取り上げ、なぜこういうレイアウトになっているのかを解説している。
綺麗な写真が豊富で見ているだけでも楽しめる。この部分をよく読んで自分なりにテーマを決めようと思っていたのだが、結局決まらなかった。好日性のものだけ集めたり、陰日性の物だけ集めたレーアウトに魅力を感じなかった。私は好日性のミドリイシも陰日性のトサカも更には海水魚やイソギンチャクをも入れた水槽が欲しかったのである。


★★

3番目に買った本。やはり何をいれるかを考えるための材料として購入。「レイアウトテクニック」という記事があったのも購入した理由のひとつ。マリンアクアリウムQ&Aという初心者向けFAQがあったので、参考になった程度。


★★★★

レイアウトってどうやるのだろうというのが初心者として疑問だったので、「マリンアクアリウムレイアウト」に続いてレイアウトとテーマにしたこの本を買った。メジャーな魚、珊瑚の解説もあり、初心者に参考になる。Vol 1よりこっちの方がずっとお勧め。


★★★★

前半は海水魚のカタログ、後半は飼育法について書かれています。

これもレイアウトの手順が写真入りで書かれていたため購入しました。ベルリンやモナコについての記述がないは致命的かもしれないが、古いので仕方ないでしょう。それを除けば、海水魚の混泳のさせ方とか、選び方、怪我や病気の発見、治療方法などが詳しく、分かりやすい。また水温や比重、ろ過サイクルについても詳しく、分かりやすく、非常にお勧め。ヤフオクなどで非常に安く手に入ると思う。また最近「ザ・海水魚水槽アクアリウム・シリーズ」という本が同じシリーズで小林道信氏が書いたものが出版された。こちらはぱらぱらとめくっただけで、特にコメントできるほど読んでない。


題名どおりの内容、特に「飼育」の部分を期待して購入したが、あまりに飼育についての記述が少ないのでがっかりして、直ぐにヤフオクにて売却。著者は季刊マリンアクアリストの編集長。


★★★★

これはヤッコを好きな人には良い本だと思う。良いのは(1)基本的に同じ種類の魚の幼魚と成魚の写真が出ていること、(2)オスとメスの写真、見分け方が書いてあること、(3)ケントロピーゲの繁殖方法と可能性についてという記事が出ていることである。その中でもケントロのペア飼いは人気があるにもかかわらず、オスとメスの見分け方はフレームぐらいしか知らなかったので、ある程度ペア飼いをしたい人の参考になると思う。ある程度というのは、残念ながら解説文章を読んでも見分けが付かないようなものもあるからである。繁殖方法についても以前掲示板でケントロの繁殖が成功しているという事実は聞いたことがあったが、実際に記事になっているのを見たのは初めてだった。クマノミなどと違い繁殖は簡単ではないことがよく分かった。


★★★

水槽の設置と維持管理、海水魚飼育法、無脊椎飼育法の3部構成。同一種或いは近似種をまとめて記述している。まとめる事により、逆にひとつの種類についての記述が詳しく参考になる。またカサゴ、オームガイ、うに、鮫などあまり他の本では記述がない物の飼育法などが意外と詳しい。逆にハードコーラルやソフトコーラルは一括りにされており、詳しくない。メインの1冊目としてではなく、それを補完する2冊目としてお勧め。


★★★

前半は無脊椎動物カタログ、後半は飼育法。カタログは種類が少なく物足りないが、飼育法は記述が比較的細かくまとまっておりお勧め。


★★★★★(★★非初心者)

120ページとコンパクトにまとまっており、値段も海水魚関係にしては安い。全くの初心者の「海水魚(珊瑚)を飼うってどんなことなんだろう」という疑問に丁寧に答える作りに成っている。水槽はどの大きさを選ぶか、ろ過はどのシステムを選ぶか、海水は、魚は、珊瑚は、といった問いに答えてくれるだろう。初心者が最初に買う一冊に相応しいと思う。逆に全くの初心者でなければ不要だろう。アマゾンにはないようだが、海水魚ショップにはまだ置いてあることも多い。


★★★★★(★★★非初心者)

題名の通りまさしく「初めて海水魚を買う時に読む本」である。約160ページとコンパクトにまとまっており、値段も海水魚関係にしては安い。編集が非常にうまくぱっと見てポイントを掴みやすいようなつくりになっている。副題に「カクレクマノミを飼いたい」とあるようにニモを見て「カクレクマノミを飼いたい」と思った初心者は迷わずこの一冊をお勧めする。「はじめてのマリンアクアリウム」よりも更に読みやすく海水魚を飼育するにあたって必要なことが書かれていると思う。


★★★★★(★★★★非初心者)

「初めて海水魚を飼う時に読む本」の続編。この本も「はじめて。。」に負けず劣らずお勧めである。初心者だけでなく1,2年の飼育経験を持つ人にとっても参考になるような記事が多い。小型サンゴ水槽、小型イソギンチャク水槽のセットアップの仕方も入れる生体の選び方も含めて詳しく書いてある。勿論、機材の選び方やその理由も詳しく、これまでは適当な本がないために掲示板などで聞いていた内容がよくまとめられているという印象だ。簡単だが磯採集の仕方まで網羅しており、非常に充実した本になっている。お勧めである。


★★★★★(★★★★非初心者)

「初めて海水魚を飼う時に読む本」、「海水魚を上手く飼いたい」の続編。「いよいよサンゴにチャレンジ」という副題にあるように、前の2冊が海水魚に焦点を当てていたのに対し、これはサンゴに焦点を当てている。前2冊同様に小型水槽で飼育したい初心者が多いことに配慮し、小型水槽でのサンゴ飼育も紹介している。サンゴの種類別に好日性か陰日性か水流が必要か否かが書かれていたり、FAQもあり、前2作同様、初心者がなぜと思うことが書いてある。写真も豊富。今年(2005年)3月から季刊誌になるそうだ。飼育情報が豊富で現在廃刊状態になっているSalt&Seeに代わる飼育者向け情報誌として期待大である。


★★★★

それぞれの種類の写真と生息地域、特徴、性格などがそれぞれ1ページに纏められている。飼育法にも触れているが基本的に図鑑である。個別の種類の飼育法について詳しい記述を期待するとがっかりすると思う。また若干古い。英書ではこの後にもヤッコやチョウチョウウオについて書いたガイドブックが、結構色々出ているが、未だに人気があるらしい。Amazon Japanでは取り扱いがなく、Angelfishes & Butterflyfishesという同じ題で今年出版されるものしか引っかかってこない。ちなみにこの本によるとフランスのNancyというところの水族館では色々なヤッコの長期飼育に成功しており、例えばシマヤッコの最長飼育記録はなんと19年だそうだ。


★(★★★ 一部のマニア)

海水魚の問屋、小売店必携のDr Burgess's Atlas of Marine Aquarium...の小型版。大型版が4000枚以上の写真を使っているのに小型版は1900枚などの違いはあるが、基本的にやや大きめの写真(或いはイラスト!)と記号により餌付き易さや光が好きか、性格などを教えてくれる。種類の特定や英名の辞書のような形では役に立つと思うが、一般のアクアリストが所持して役に立つ場面があるかははなはだ疑問である。一般のアクアリストには世界の海水魚350 (2003年版)Seibido mookで十分だと思う。


★★

Dr Burgess's Atlas of Marine Aquarium...と同様に知らない生態の同定には役に立つであろうが、飼育についての記述はないに等しい。アクアリスト向けというより、ダイバーや学者向けかもしれない。一般のアクアリストには世界の海水魚450 2005年版 (2005)SEIBIDO MOOKで十分だと思う。


いわずと知れた(でもないか)リーフキーパーのバイブル第1、2巻。生物学的な解説、種類の見分け方、飼育法など。辞書的に使おうと思っており、まだ読破していないので評価はなし。


★★★★

アメリカではクマノミのブリーディングをしているアクアリストが多いらしい。この本はそんなクマノミの繁殖・ブリーダーをしたい人のバイブルと言っていいでしょう。240ページの本の4分の3以上はブリーディングに関する記述と言って良いだろう。英語を読むのに抵抗がなく、クマノミのブリーディングをしてみたい人には絶対お勧め。でも私が苦労しているのを見てくだされば分かるとおり、特効薬的なことが書いてあるわけではない。


★★★★★

海水魚の繁殖に多少でも興味がある方は必見。メインはホンワケソメベラの性転換についてであるが、他にもクマノミ類は勿論、ケントロなどについても海水魚の繁殖で分かっていること、分かっていないことが書かれている。また何故性差が生まれたのか、性がどのように決まるのかもかかれており、面白い。


★★★★★

『性転換する魚たち―サンゴ礁の海から』 を分かりやすく、且つ写真を入れて読みやすくしたような本。1時間ぐらいで読めてしまうので図書館とかから借りてくる方が良いのかもしれない。カクレの繁殖を始めると他の魚やエビなどの繁殖もしてみたくなるのだが、何時も疑問に思うのは、オスとメスの見分け方である。この本を読んでも全ての魚のオスメスの見分けが付くわけではなく、見分けがつくもの、つかないものがあり、性を自由に変えるもの、変えないものがあることがわかる。写真もとても綺麗である。


★★★★

1989年刊と大変古い本だが、書いてある中身は決して色あせていない。題名の通り、クマノミだけでなく、スズメ、ヤッコ、サメ、ハゼなどの繁殖の方法と詳細な記録で埋め尽くされている。クマノミやスズメは当時既に繁殖が成功しており、書かれている方法は今と変わらない。興味があったヤッコは孵化数日で☆になった記録ばかりで、こうやったら成功するというものではなかった。大分古いので新刊で手に入れるのは難しく、値段的にも購入より図書館で借りた方がいいと思う。


★★★★

ブリーディングにとりあえず興味はなく、でもクマノミについてもっと知りたいと思っている方に最適の本です。クマノミを28種を6グループに分け、解説している。それぞれの種類が好むイソギンチャクを写真入りで紹介しているのが非常に便利だと思う。写真も綺麗だし、クマノミ好き必携の1冊。



★★★★

海洋写真家の中村庸夫さんの本です。例の映画に触発(?)されて28種中26種の写真をご自分で撮ったそうです。写真家の本なので勿論写真が綺麗で数が多いのですが、生息分布や特徴が丁寧に書かれています。種類によってはモイヤーさんの本よりも詳しいです。またクマノミとイソギンチャクは本当に共生なのかなどなかなか面白いコラムとロードハウ島などこの写真を撮りに行った場所について書かれた文章もなかなか面白いです。でも110ページで1890円ですからね。すでにモイヤーさんの本を持っている私は買わずに立ち読みしました。もし両方とも持っていなくてどちらか一つを選べと言われたらちょっと悩みますね。どちらも良いと思います。


★★★★★

記事の内容を見ると「海辺の生き物の採集方法をマスター」「磯の生き物厳選カタログ」「持ち帰った生き物の安心し行くガイド」と上げただけでもわくわくしてきます。しかもこの本のメインライターはあの有名な採集家さとう俊さんなんです。ですので基本的なノウハウは実証済みというわけです。しかし、何といってもこの本のウリの一つは全国磯場ガイドBest38というのが付いていて、実際の磯場を紹介しているところかもしれません。そしてここまで教えてもらってもまだ自分で行くのを躊躇している人のために、海辺のわくわく観察会ガイドというのも付いています。これは例えば千葉県ならウミホタル観察会が週末に館山の観光協会主催でやっており、電話で受け付けているとか具体的なものです。これらに申し込めばガイドが連れて行ってくれるというのでどんな人でも磯遊びが出来ますね。


★★★★★

磯採集のバイブルがついに登場である。採集家としてアクアリストの間で著名な3人(帯についている3人の写真が子供のように純粋でとても印象的)が、書いた磯採集についての本の決定版。勿論私も買いました。この本の殆どは採集した経験のある魚について、写真(実際に採集したときのもの!)、学名、そしてどんな特徴をもち、どんな場所に生息しており、どんな風にして採集できるのかということが、細かくかかれている図鑑の部分が占めている。しかも殆どが稚魚である。圧巻だ。労作である。勿論、磯採集の方法、マナー、採集場所についてもかかれているが、特にこの部分には目新しいところは無い。それから面白いのは最後の方にかかれている日本の採集家列伝。戦前から同好の士は居たのですね。現役では唯一浜ちゃんが登場している。


★★

イソギンチャクマニアとしては前々から興味を持っていたのだが、自分が興味のないイソギンチャクが沢山載っている図鑑というイメージがあったためこれまで購入しなかった。今回も図書館で見つけて借りてきて読んだ。予想通り、日本の近海に生息するイソギンチャクの図鑑であり、特に興味がある飼育法などの記述はないので、アクアリストなら購入する必要はないと思う。ただ海に行ったときにイソギンチャクを見つけて、これってどんな種類のイソギンチャクなのかなということが知りたいときには役に立つだろう。


★★

以前から書店で立ち読みをしたことがあったが、買うほどの内容でないので、じっくりと見たことがなかった。今回も図書館で見つけて借りた。日本の沿岸部で見れる海水魚の幼魚と成魚の写真を並べて解説してある。幼魚と成魚は随分異なりその対比が面白く、写真も綺麗なのだが今ひとつ物足りない印象が残る。コラムもアクアリストとして良く知っていることか学術的なものであり、今ひとつ面白くない。特に「磯採集ガイドブック―死滅回遊魚を求めてが出版され生息場所や同じ種類の異なる個体の写真を載せた本が出ていると余計に色あせて見える。勿論、あくまでアクアリストとして読んだ場合の話である。


★★

今回も図書館で見つけて借りた。ヒトデ研究の第一人者による本。このシリーズは『ダイバーのためのガイドブック』という性格上、アクアリストが読んでも不満に思うことが多いの。この本もアクアリストとしては種類の同定に使える部分はあるが、基本的に綺麗な写真と生息域についての記述、数少ないコラムは楽しめるが、飼育という観点からは不満が多いと思う。日本近海に住むヒトデとクモヒトデを取り上げている。


★★

これも図書館で借りて読んだ本。飼育法なども書いてることは書いてあるが、メインではない。メインは荒俣先生のチョウチョウウオについての博物学的知識、要はウンチクである。普通のアクアリストが読んでも面白くないと思う。


飼育法などに関する本が少なく、システムについても色々な議論があるため、最新且つまとまった情報源としての雑誌は貴重です。海水魚・珊瑚飼育者(アクアリストと呼ぶ)向けにはマリン企画発行の「マリンアクアリスト」とシーガルクラブ発行の「ソルト&シー」があり、両方とも季刊です。

季刊雑誌 マリンアクアリスト マリン企画 大体いつも1,280 

★★★


季刊雑誌 ソルト&シー シーガルクラブ 大体いつも1,800円 

★★★

どちらも甲乙つけがたいが、スイハイ(水槽拝見)コーナーや商品テストなどの記事が多く、アクアリストの立場にたった編集をしているソルト&シーにやや軍配が上がる。ヤフオクなどでよく出品されるが、結構古いものでも人気があり、定価より高い落札金額になったりすることもある。昨年暮れからずっと出版が止まっており、このまま廃刊という噂も。


世界の海水魚450 2005年版 (2005)SEIBIDO MOOK
成美堂出版 1,575

(写真は2004年度版)

★★★★★

巻頭にアクアリストの水槽紹介があり、残りは海水魚を中心にしたカタログとなっている。「適合水槽」「混浴難易度」「飼育難易度」などショップで海水魚を購入する前にまず見ておきたい基本情報が押さえてある。初心者必携でしょう、やっぱり。


C.P.Farm Itemカタログ

C.P.Farmの会員になると送られてくる20ページにも満たない無料パンフレット。但し、飼育レベル(初心者向きか)、照明・水流・餌の必要度などが分かりやすい記号で一目で分かる。こういう形式でもっと色々な種類のものを収録した本があると便利なのにと思う。

★★★★★


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