稚魚をすくう

孵化は水温などの環境により左右され、産卵後7日から10日目ぐらいの消灯後に起こります。一般的に水温が27度だと孵化までの日数は8日、24度だと11日、逆に29度だと6日だそうです。

うちの水槽では興和の蛍光灯が夜10時にタイマーで切れるため、それにあわせて全てのポンプ類を止めます。(消灯時間をいつもより早めたりすると十分孵化しないことがあるので、消灯時間はいつも同じにしておくといいと思います。)ポンプを止めることにより、稚魚が孵化したときにポンプの水流で流されてしまわないようにするためです。同時に水槽の置いてある部屋の照明を全て消し、真っ暗な状態を作ります。うちの場合、多少でも光が漏れると孵化を始めません。待つこと30分から2時間で孵化が始まります。私はいつも1時間後の11時に懐中電灯で水槽の水面を照らして見ます。するとその光に稚魚が集まってきます。

WilkersonのClownfishesによると孵化後3日以内に稚魚が☆になる一番の原因は移動のショック、つまり稚魚をすくう時のショックです。具体的には稚魚をすくうのに成魚をすくうような網を使ったりするとそれだけでだめです。またすくう時に水流で巻き込むようにすくうこともだめです。ポイントは「すくう」のではなく、「稚魚の方からカップに入ってもらう」ようにすることです。この感覚が分からずに最初の2回は数日で全ての稚魚が☆になりました。

具体的な方法は飼育者の環境にあったやり方で良いと思います。我が家でも最初は「孵化の準備」のボウルの選択のところで書いた通り、牛乳パックを切ったものを使って稚魚がプラケースの中に自ら入って行きやすくするような工夫をしました。しかし、5回目の孵化以降はそれを止め、単にプラケースを横にして水槽の水面近くにに入れ、そのプラケースの底に懐中電灯で光を当てるという簡単な方法にしています。牛乳パックを切ったものを使った方が稚魚が集まってくる数は多いと思いますが、面倒なので今では牛乳パックを切ったものは使っていません。

すくう時間も最初の頃は1時間ぐらい掛けて全ての稚魚をすくっていました。4回目以降は5分プラケースの底を懐中電灯で照らし、それでおわりです。プラケースに入ってこなかった稚魚は移動ショックを考慮せずにカップでざぶざぶとすくい、タツが入っているプラケースに入れてしまいます。これはタツには毎日ブライン幼生をあげているため、運がよければ、育つ可能性があるからです。しかし実際にはタツに食べられてしまったりして、ほぼ数日でいなくなってしまいます。

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