失敗の分析

2004年7月8日の朝、水槽を覗くと89日目の稚魚が2匹、23日目の稚魚が11匹☆になっていました。これで残っているのは89日目の稚魚1匹と8日目の稚魚5匹だけです。

私はこれまで21回(うち2回は採集できず)の孵化を経験し、最長の149日間飼育した10回目の孵化からは稚魚の飼育について非常に自信を持って飼育してきました。9回目までが平均11日しか生存していなかったのが、10回目以降は平均で50日間生存しています。しかし、生き残っているのは里子に出した4匹と89日目の稚魚1匹、そして8日目の稚魚5匹という散々たる状況です。これまでの飼育の状況をまとめると次のようになります。

孵化(回目) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21
最長飼育日数
(
赤字は生存中)
5 4 0 38 13 8 15 2 3 149 19 7 144 9 0 89 54 13 37 23 8
孵化日から 20 30 0 140 80 80 150 50 20 140 60 40 80 17 0 130 140 160 70 160 140
1 日目 10 30 0 130 60 60 120 25 15 140 60 40 80 6 0 85 120 80 50 160 110
2 日目 5 10 107 40 20 120 0 10 130 50 11 50 4 85 100 30 40 122 40
3 日目 3 5 97 30 15 50 0 70 40 9 50 4 80 80 18 30 115 20
4 日目 1 0 57 20 5 40 17 36 7 50 4 70 60 9 25 103 15
5 日目 0 37 20 3 35 17 33 4 42 3 65 50 2 17 95 7
6 日目 37 2 3 35 17 33 3 32 3 60 50 2 17 92 5
7 日目 37 2 3 30 17 33 0 32 1 55 48 1 17 92 5
8 日目 37 2 0 25 17 33 32 1 55 45 1 17 87 5
9 日目 37 2 25 16 33 32 0 55 43 1 17 84
10 日目 26 2 25 16 29 28 54 35 1 16 84
11 日目 25 2 25 10 21 28 54 21 1 11 80
12 日目 23 2 20 10 18 20 50 14 1 11 72
13 日目 21 0 20 10 16 16 48 10 0 10 55
14 日目 19 1 10 6 16 46 6 8 41
15 日目 19 0 10 3 16 45 4 8 27
16 日目 19 9 3 14 41 4 7 20
17 日目 15 9 2 13 34 4 7 20
18 日目 14 9 2 13 33 4 7 19
19 日目 14 9 0 13 33 4 7 19
20 日目 14 9 13 33 4 7 18
21 日目 14 9 13 33 4 7 11
22 日目 14 9 13 33 4 7 11
23 日目 14 8 13 33 4 7 0
24~25 日目 14 8 13 33 4 7
26~30 日目 14 8 13 33 4 6
31~33 日目 14 8 13 33 4 3
34 日目 13 8 13 33 4 3
36~36 日目 12 8 13 33 4 3
37 日目 12 8 13 33 4 0
38 日目 0 8 13 33 4
39~50 日目 7 13 33 4
51 日目 7 12 33 4
52 日目 7 8 33 4
53 日目 7 8 33 4
54 日目 7 8 33 0
55~66 日目 7 7 33
67 日目 7 6 20
68 日目 7 6 20
69 日目 7 6 20
70~76 日目 6 6 20
77 日目 5 6 8
78 日目 5 6 4
79~88 日目 5 6 3
89 日目 5 6 1
90~94 日目 5 6
95~102 日目 5 4
103~144 日目 4 4
110~143 日目 4 4
144 日目 4 4
145 日目 3
146 日目 2
147 日目 1
148 日目 1
149 日目 0

孵化後の日にち別に生存率(その日残っている稚魚の数を前日残っていた稚魚の数で割ったもの)をグラフにし、変態を終えこれまで☆になったことがない生存率100%の22日目まで抽出してみました。



上のグラフのように最初の5日間、そして13,14,15日目の3日間の生存率が8割を割ります。最初の5日間は孵化直後の弱い状態にあるため、13〜15日目は変態期のピークに当たり、☆が増える状況になっています。そして22日目以降は生存率が8割を割ることはありません。

このようにこれまで変態期を越えるまで如何に育てるかということがテーマでした。この時期が一番難しいとClownfishesにも書いてありますし、他の方のHPでもそう書かれています。しかし、私の場合なぜか変態期を越えた後にも☆になってしまうのです。やはりこれまでのやり方に間違いがあったのだと思います。私は「手間を掛けない稚魚飼育」を標榜してきたので、本来すべきことを幾つかしておらず、それがこれまで上手く行かなかった原因であると思います。

これを機会にこれまでのやり方を見直してみました。

<現在の飼育方法>

現在の飼育方法は穴の全くあいていない2.8Lのプラケースで孵化直後の稚魚を掬い、そのままプラケースを本水槽に浮かべて、1ヶ月位までクロレラを入れた汽水で孵化させたブライン(24時間の栄養強化はしていない)だけで育て、その後穴のあいた通水の良いプラケースに移し、同じブラインとシュアをつぶしたものを上げています。エアレーションはしていません。

本来は変態期を越えた時点で別途立ち上げた小型水槽(30x30x40)に移した方が良いと思うのですが、水温キープにファンを使っており、1日に1Lぐらい水が減り、夜真水を加えるということを繰り返しているため、稚魚には負担が大きいようです。そのため現在では孵化後1ヶ月を越えても本水槽に穴の空いたプラケースを浮かべるという方法で飼育しています。

これまで上手く行かなかった原因=本来すべきであったかもしれないと思う点、は次のようなことです。

餌が足りない−その1=ブラインしか使わない

孵化12回目以降は孵化直後からワムシを使わず、ブラインしか上げていません。「孵化直後の稚魚にとってブラインは大きすぎて食べられない」との理由でワムシを使うのが一般的ですが、親魚の栄養状態を良好に保てば、大きい稚魚が生まれ、最初からブラインを食べられることが分かりましたので、今後もワムシは使わないつもりです。またワムシを培養するのが面倒なこともあります。

餌が足りない−その2=朝一度しか餌を上げていない

普通は一日3回のようです。うちでは朝しか餌(ブライン)を上げません。餌やりの回数を増やすのは昼間働いているものとして負担が大きいため、今後も朝一度で続けたいと思います。勿論ブラインでなく、シュアを上げれば簡単です。実際に10回目以降シュアを磨り潰して気が付いた時に上げていましたが、通水穴が小さすぎたのか、大量に☆になったことがあったため、シュアを入れつづけるのは怖くなってしまいました。この部分は対策を考えなくてはならないと思います。

栄養が足りない=クロレラによる栄養強化が不足

うちではクロレラ水による栄養強化といえるものはクロレラ水でブラインを孵化させていることぐらいです。うちではブラインの孵化は22時間前後で孵化しているようなので、2時間程度しか栄養強化していないことになります。放蕩息子さんのHPによれば、ブラインのクロレラによる栄養強化は最低一晩(7,8時間)とのことなので、栄養強化が足りないと思われます。またクロレラ水を飼育水として使うこともしてきませんでした。その結果、成長に必要な不飽和脂肪酸(DHA、EPAなど)が不足していた可能性があると思います。今後は夜にブラインの卵をセットし、次の夜に孵化させ、翌朝まで栄養強化した後に稚魚に与えるというサイクルに変えてみたいと思います。また生海産クロレラをプラケース内に入れることもしてみます。

酸欠=エアレーションをしていない

私はこれまで稚魚が居るプラケース内にエアレーションをしてきませんでした。理由は稚魚が舞って☆になることを心配したためでした。しかし、実際には孵化翌日から計量カップで水換えをするようなことをしているため、私の場合、エアレーションによって稚魚が舞うことを心配するのはナンセンスだと分かりました。今後はエアレーションをしたいと思います。

(2004年7月8日記)


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