イソギンチャクについてのよくある質問(FAQ)

掲示板を読んでいると「この質問ってこの前もあったよな」っていうことが良くあります。ReefCentralで見付けた「Anemone FAQ」を参考にし、イソギンチャクについてのFAQを集めてみました。
以下の文章は一部非論理的な思い込みも含まれています。私の間違い、勘違い等と思われることがありましたら、ぜひご一報ください。


(1)イソギンチャクの導入

FAQ(1) 「イソギンチャクの飼育は難しいですか」
Ans(1)
イソギンチャクは種類によって飼育難易度が異なります。一般的には難しい順にシライト、センジュ、ハタゴ、LT、イボハタゴ、タマイタダキ、サンゴイソギンチャクの順番だと思います。基本的には強い光と水流、そして水温変化がすくなく、水質に問題のない海水があり、一度水槽に慣れてしまえば、飼育はそれ程難しくないと思います。問題は健康なイソギンチャクを手に入れるのが難しいことです。外国産、特にマニラ辺りでは薬物や塩を使った採集が行われており、これらの個体はショップでは状態が良いように見えても、導入後数日或いは数週間で溶けて☆になってしまいます。状態のよいイソギンチャクの選び方については私の「イソギンチャク購入ガイド」、さんの「海底300ミリメートル・知識篇」やさんの「Special Contents>小さな生き物>小さな海水水槽>イソギンチャク入門タマイタダキ篇」を御覧下さい。

FAQ(2) 「イソギンチャクを購入したのですが、どのように水槽に導入したら良いでしょうか」
Ans(2)
イソギンチャクの導入方法は、水質に敏感な他のサンゴと同様と考えてください。私の場合は、(1)ビニール袋の水の量を減らす、(2)ビニール袋ごと水槽に浮べ、水温をあわせる、(3)ビニールチューブにエアストーンを付けたものを本水槽からたらし、徐々に本水槽の水をビニール袋に入れる、(4)ビニール袋の水量が倍になったところで、ビニール袋からイソギンチャクを取り出し、自分が起きたい場所に置く。です。水槽導入時に急に強いライトを当てると驚いてライブロックの影に隠れて暫く出てこないことがあるので、驚かせないようにすることが必要です。

FAQ(3) 「イソギンチャクが手について離れません、どうしたらよいのでしょうか」
Ans(3)
健康なイソギンチャク、特にハタゴやイボハタなどの種類は触手の粘着力が強く、導入時や水槽の手入れをしている時ふとした拍子に人間の手にくっ付く事があります。急に引き離すとイソギンチャクの触手が剥がれ落ちてダメージを与えてしまうため、ゆっくり引き剥がして下さい。ハタゴやイボハタゴなどの刺胞毒の強い種類は赤い発疹のような跡がつき、その後数週間は痒い状態が続くことがありますが、何もしなくても数週間から1ヶ月ほど直りますので心配無用です。

FAQ(4) 「イソギンチャクはどのような場所に置いたら良いでしょうか」

Ans(4)
購入する前に十分にイソギンチャクの生態を調べ、自然の海の中ではどのようなところに生息するのか調べて置いてください。サンゴイソギンやハタゴは岩に活着し、シライトやイボハタは主に砂地に生息します。理想を言えば、導入直後のイソギンチャクは往々にして自分の気に入る場所を探して水槽の中を放浪するため、イソギンチャクは他のサンゴを入れる前に入れることが望ましいと思います。しかし、殆どの人にとってそれは無理でしょう。したがって一応購入する前にそのイソギンチャクがあなたの水槽のどの部分を好みそうか予想し、その場所とその周りを明けておきます。購入後水あわせをしてその場所に置いてみます。気に入ればそこに活着しますが、気に入らなければ水槽の中を放浪します。

FAQ(5) 「イソギンチャクがライブロックの裏側に居て見えません。どうしたら鑑賞できる位置に移動させられますか」
Ans(5)
健康なイソギンチャクは岩や砂地に強力に活着しており、無理にはがすと足を傷つけ☆の原因となってしまいます。無理やりはがしたりすることは止めましょう。まずあなたが飼育しているイソギンチャクがどのような環境が好みであるかを調べ、あなたがイソギンチャクを置きたい場所をできるだけイソギンチャクの好みに近づけます。そしてもしライブロックに活着しているのならライブロックごと移動します。もしそうでないなら今イソギンチャクが居る環境を彼らの嫌いな環境にし、あなたがイソギンチャックを置きたい場所に誘導します。具体的には光や水流が当たらないようにしたり、強くしたりします(パワーヘッドを直接イソギンチャクの足に向けると嫌がって移動することが多いようです)。そうするとイソギンチャクは自分から場所の移動を開始し、あなたが準備した好みの場所へ向かうことでしょう。それでも動かない場合は最後の手段です。最後の手段は足の部分を揉む事です。足の部分を揉むとイソギンチャクは嫌がって活着が弱くなり剥がれ易くなります。しかし、この方法はイソギンチャクが☆になるリスクもありますので十分注意の上行ってください

水槽のガラス面に活着している場合は(4)イソギンチャクの行動FAQ2を参照してください。


FAQ(6) 「イソギンチャクを長期飼育するためにクマノミ類が必要ですか」
Ans(6)
水槽の中は自然界とことなりクマノミ類を捕食するような天敵がいないため、イソギンチャクの長期飼育にクマノミ類が必要となることはありません。

(2)イソギンチャクの餌

FAQ(1) 「イソギンチャクには何を餌としてあげれば良いのでしょうか」
Ans(1)
「イソギンチャクの餌は何か」と言う前に「イソギンチャクに餌を与えるべきか、否か」という議論があります。特にハタゴやセンジュなど褐虫藻により光合成してエネルギーを得ている種類には餌を上げない方が多いようです。(詳しくは「イソギンチャク飼育のためのアンケート結果分析」を参照下さい。) 餌をあげない理由は(1)褐虫藻で十分なエネルギーを得ている、(2)調子が悪いときに消化の悪い餌を与えると☆の原因となる、(3)急速に大きくなりすぎてしまうなどです。餌を与える場合には小エビやアサリを一度冷凍し、解凍した物を包丁でみじん切りにして消化の良い状態にしてからあげます。生のエビやアサリには悪性の細菌などが住んでいることがあり、生のままでなく必ず一度冷凍してから与えるようにしてください。イソギンチャクに良いとうたう液体フードは目に見えた効果がないこともあり、(必ずしも)必要ないと思われます。

FAQ(2) 「イソギンチャクが餌を食べません。餌を触手に付けても落としてしまいます。体力が落ちるのが心配なのでイボヤギに給餌するように口に押し込んであげても良いのでしょうか」

Ans(2)
健康なイソギンチャクは触手の粘着力が強く、餌をすぐに取り込んで行きます。餌を食べないのは体調が悪いからだと思われます。無理やり口に押し込んだりすると更に体調を壊し、最悪☆になる危険性があります。飼育環境を見直し、もしベストの環境ならそのまま見守るしかありません。

FAQ(3) 「イソギンチャクはタンクメイトを食べますか。」
Ans(3)
我が家では幸い健康な魚がイソギンチャクに食べられたと言う経験はありません。基本的には健康な魚は他のタンクメイトに酷く追いかけられたりしない限り、イソギンチャクに飛び込むことはないと思っています。しかし、掲示板などではそのような話を良く聞きます。悪名高いのがイボハタ。そしてハタゴとアラビアです。これを防ぐには健康な魚をイソギンチャクから追い払うクマノミ類をイソギンチャクのタンクメイトとして入れる。また夜見えないときに飛び込むこともあるようなので、夜間灯を付けることが対策として考えられます。

(3)イソギンチャクの繁殖

FAQ(1) 「イソギンチャクにはどのように繁殖するのですか」
Ans(1)
イソギンチャクには分裂によって増えるものと、交配により増えるものがいます。分裂によって増えるものとしてはサンゴイソギンチャクとセンジュイソギンチャクが有名で水槽の中で分裂することが多数報告されています。ハタゴも水槽の中で分裂したとの報告がありますが、極めて稀です。オスとメスの交配による繁殖ではイソギンチャクが水槽の中で卵や精子を放出することはあまり頻繁ではありませんが、あるそうです。しかし、水槽内での繁殖に成功したと言う話は聞いたことがありません。

FAQ(2) 「サンゴイソギンチャクを分裂させるためにはどうしたら良いですか」
Ans(2)
いくつかの方法があります。一般的には良好な飼育環境下で潤沢な餌を与えれば、サンゴイソギンチャクは自然に分裂すると言うものです。強制的に分裂させる方法もあります。数週間の間、餌を非常に多く与えた後、50%以上の水換えをして分裂させると言う方法です。もう一つはナイフで切ると言う方法です。良く研ぎ消毒したナイフでイソギンチャクの口から半分に切り、2分割する方法です。このナイフで切るという方法は非常にリスクが高いため、お勧めできませんが。

(4)イソギンチャクの行動

FAQ(1) 「イソギンチャクは水槽の中でどのようになっているのが普通なのですか」
Ans(1)
イソギンチャクは本来固着して動かない無脊椎動物です。動くときには何か理由があるときなのです。良好な飼育環境下にあるイソギンチャクは何年も同じ場所に活着しているのが普通です。イソギンチャクの飼育を開始するときは事前にそのイソギンチャクについてよく調べ、そのイソギンチャクが好む場所に導入すれば良いのです。イソギンチャクは周期的に膨らんだり、縮んだりします。膨らんだり縮んだりすることにより、内部に溜まった老廃物などを排出している訳です。種類によっては1日に1度膨らみ、そして縮むものもあります。うちにいるイソギンチャクの中ではチクビがそうでした。一方ハタゴは数週間に1度しか縮みません。あまりに頻繁に膨張、縮小を繰り返すのは環境が合わないからと言えます。

FAQ(2) 「イソギンチャクが水槽のガラス面についてしまいました。動かしたいのですがどうしたら良いですか」
Ans(2)
の採集人さんからのアドバイスです。
「我々採取者が水槽の平面に張り付いたイソギンチャクを剥がすときにはプラスチックのヘラを使用します。
イソギンチャクは足盤を刺激すると縮んで硬くなりますから、根元を確認しずらく、また傷つける可能性がありますので、ゆっくりと周囲から剥がします。(イソギンチャクは足盤の周辺を剥がす事が一番重要ですし気をつけるところです。)
また、縮んで硬くなったら、しばらく時間を置くとまた緩んできますので、状態を見ながら少しずつ行います。
完全に剥がれたたら、足盤の裏を確認して内臓が見えるほどの傷などが無いかを確認します。
足盤表面が多少は水槽面に残りますが、イソギンシャク自体が破けていなければ問題はありません。
ライブロックなどの凹凸があるものに張り付いているものに比べれば、水槽平面はヘラで簡単に剥がすことが出来ます。」

ライブロックに活着している場合は「(1)イソギンチャクの導入」のFAQ5を参照してください。

FAQ(3) 「タマイタダキイソギンチャクの触手の先が細くなってしまいましたが、何故でしょうか」

Ans(3)
掲示板や本などでは「クマノミが共生していないと触手の先が細くなる」とか「給餌の回数が少ないと」とか「メタハラでないと」と書いてありますが、あまり関連はないのではないかと思っています。というのも我が家に居たタマイタダキイソギンチャクはメタハラの下で、カクレが共生していたのに、触手が細くなりました。このタマイタダキはも水槽導入直後はタマを頂いていました。触手が細くなってから半年以上特に問題なく生きていました。証明された学説もないのでこの原因を突き止めたらあなたの名前が残るかも?

FAQ(4) 「タマイタダキイソギンチャクやサンゴイソギンチャクが消えてしまいました。どこに行ってしまったのでしょうか?」
Ans(4)
岩に活着するタマイタダキイソギンチャクやサンゴイソギンチャクによくある現象です。実はうちのタマイタダキイソギンチャクも04年1月15日以来行方不明中です。多分ライブロックのどこかに隠れていると思うのですが、先日レイアウトを変更したときも見付けられませんでした。イソギンチャクが☆になるとものすごい悪臭と水の汚れがあるため、直ぐに分かるのですが、行方不明になって以来特にそういうこともないのでまだどこかの岩陰に潜んで居るものと思います。こういった場合、私の場合は徹底的に探すことはしていませんが、突然☆になって水槽崩壊のリスクもありますので、徹底的に探すが放置するかはそれぞれの判断になると思います。またうちのケースは例外で殆どの場合は水質に特に問題のない場合は暫くすると光を求めて出てくるはずだと思います。

(4)イソギンチャクの健康状態

FAQ(1) 「イソギンチャクが口から何か吐き出しています。これは何ですか。」
Ans(1)
イソギンチャクは餌を口から取り入れ、消化し切れなかった魚の骨などの排泄物を口から出します。イソギンチャクは時々縮まることと膨らむことを繰り返します。その際に老廃物を吐き出すこともあります。また種類の異なるイソギンチャクと接触してストレスを感じたり、足盤に傷が付いて状態が悪いときに褐虫藻を吐き出します。褐色の黒っぽい柔らかい糸のようなものです。後は水槽の中では非常に稀なことですが、精子、或いは卵子を口から吐き出します。卵子は色が付いた小さな胡椒の粒状のようなもの、精子だと海水が白濁します。

FAQ(2) 「イソギンチャクが元気がないような気がします。原因は何でしょうか」
Ans(2)次の点で思い当たることがないか考えてみてください。(1)購入したときは健康でしたか、(2)水槽の水温、水質、水流、光、タンクメイトはイソギンチャク飼育に適していますか、(3)最近水槽の環境で変化はありましたか、(4)タンクメイトやポンプの吸い込み口などからの肉体的ストレスはありませんか。思い当たることがなく、購入して1ヶ月以内ならそれは採集時の薬物の影響だと思います。

FAQ(3) 「イソギンチャクが縮んで口から何か出しています。どうしたらよいでしょうか」
Ans(3)イソギンチャクが縮むこと自体は体内の老廃物を出すためと考えられるので問題ないのですが、同時に口から何か、恐らく褐虫藻を出しているとなるとイソギンチャクは調子が悪いのだと思います。FAQ(2)のような点に思い当たることがなく、尚且つ口があまり開いてなく、ちゃんと活着しているようなら様子を見るだけしかありません。イソギンチャクが自力で回復することも十分考えられます。

FAQ(4) 「イソギンチャクの口が大きく開いて、裏返るようになっています。どうしたらよいでしょうか」
Ans(4)この状態は強いストレスがかかっているかイソギンチャクがとても悪い状態になっていることを示しています。FAQ(2)のような点に心当たりがなく、まだ活着している場合はこの場合もまだ様子を見るしかありません。このまま溶けてしまう可能性もあるため、十分な注意が必要です。イソギンチャクが溶けてしまうと水質を急激に悪化させ他のタンクメイトも道連れにしてしまう可能性があります。

FAQ(5) 「イソギンチャクが水流に流されて回転しながら漂っています。どうしたらよいでしょうか」
Ans(5)まずFAQ(2)の点に心当たりがないかチェックしてください。あるいはLTの場合は、単に砂に潜れていないだけのことがあります。そのときには水流で流れないようにライブロックなどで囲んであげると砂に潜ることが出来ます。

そのほかの場合にはこのままでは吸水ポンプなどに吸い込まれる事故が起こることになりますので、ざるなどの通水性が良い容器に発泡スチロールを紐で付けて、その中にイソギンチャクを入れます。水面近くは酸素の溶解度が高いため、また水流が強く流れているので、酸欠を防ぎ、老廃物をすばやく流してくれるためです。うちではハタゴに接触して、足盤と触手の一部が溶けてしまったチクビイソギンチャクがこの方法で復活しました。ただこの状態のときも十分に注意をして、もし☆になったと思ったら他のタンクメイトを巻き添えにする前に出してしまうことが必要です。


FAQ(6) 「イソギンチャクがパワーヘッドに吸い込まれてしまいました。どうしたらよいでしょうか」
Ans(6)イソギンチャクを剥がそうとして、傷つけてしまった場合も同様ですが、健康なイソギンチャクは非常に怪我に強く、回復も早いです。FAQ(5)で紹介した方法で、水槽に浮かべて置いてください。この場合でも万一に備え、よく観察することをお勧めします。


FAQ(7) 「大きなクマノミが無理やり小さなイソギンチャクに入るため、イソギンチャクの状態が悪くなっている気がします。どうしたらよいでしょうか」
Ans(7)クマノミにイソギンチャクが共生する場合、イソギンチャクは共生するクマノミの2倍以上のサイズがあることが望ましいです。それより小さいとクマノミが乱暴にイソギンチャクに入ろうとするため、イソギンチャクの状態が悪くなり、最悪☆ミになることもあります。


FAQ(8) 「クマノミがイソギンチャクの触手を食いちぎっているようです。何故でしょうか」
Ans(8)原因は分かっていません。クマノミに餌が行き渡っていない為ではないかという説があります。クマノミに多めに餌をあげて様子を見て下さい。イソギンチャクが大きな場合は直ぐに触手が出てくるので全く問題ありませんが、イソギンチャクが小さい場合はダメージが大きすぎ、☆になる原因となる可能性があります。この場合は隔離するなどの対処が必要となるでしょう。

FAQ(9) 「イソギンチャクの触手がなくなってきました。何故でしょうか」
Ans(9)もし全ての触手が縮んで来ていたら、それは普通空腹のサインです。蛍光灯などで飼育している場合、光が不十分で十分な光合成を行えないために、自分の触手を食べてしまうことがあります。もし、一部の触手が縮んだりなくなったりしていたら、それは他の種類のイソギンチャクと接触するなどの事故にあった可能性が高いと思います。

FAQ(10) 「イソギンチャクと一緒に飼育できない魚には何がいますか」
Ans(10)代表的なのは大型ヤッコ、チョウチョウウオです。ブダイの仲間や一部のベラもイソギンチャクをやるようです。クマノミを共生させれば、クマノミがイソギンチャクを守ってくれる場合もあります。


FAQ(11) 「イソギンチャクがどのような状態になったら☆になったと判断できますか」
Ans(11)死んでしまったイソギンチャクはあっという間に溶ける、或いは分解し始めます。そして強烈な臭いを発しますので直ぐに分かると思います。

FAQ(12) 「イソギンチャクにつける薬はありますか」
Ans(12)残念ながら現在はありません。

(2004年5月5日記)

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