カルシウムリアクター Knop-C

カルシウムリアクターを設置した理由

ヤノシステムを選んだときにはまさか自分がカルシウムリアクターを付けるとは思いませんでした。ヤノシステムを選んだ理由の一つはヤノシステムが持つカルシウム供給機能に魅力を感じたからでしたから。しかし水槽を立ち上げて約半年後の2003年7月に初めてミドリイシを投入しましたが、2週間で白化してしまいました。Caを補うためにアクア工房のカルシウムリアクターセットという3000円ぐらいの液体カルシウムリアクターをセットして見ました。当時低PHにも悩んでいたのですが、低PHの相談をヤノシステムにした時にその液体カルシウムがシステムのバランスを崩している可能性があると言われ、はずしました。当時は「まだヤノシステムが十分に機能していないのだろう」「あるいはリアクター機能がもっと発揮されるためにはメタハラ150W一灯では力不足で、より強い照明でサンゴを溶かさなくてはCaは上がらないだろう」「クマノミやイソギンチャクなど水を汚しやすい種類がいる水槽に、基本的に貧栄養の状態が必要なミドイイシは馴染まないのだろう」と思いました。その後も「それでももしかしたら」と思い、幾つかミドリイシを入れましたが、皆白化しました。Caは250から300と低く、とてもミドリイシに良い400以上にはなりませんでした。またKHも常に5以下のような状態でした。
その後CaとKHとPHの関係が詳しく書いてある
さんの「水槽の科学」を見つけ、低PHの時にCaをあげる為にはKalkwasserが良いということは分かったのですが、手間が掛かることとミドイイシはあまり入れないで置こうと思ったためそこまではやりませんでした。

2003年10月にさんのところに遊びに行ったときに、「ヤノシステムのカルシウムリアクター機能ではミドリイシを沢山飼うのには力不足なんじゃないかな。ミドリイシを飼いたいならヤノシステムでもリアクターを付けてみたら」「250Wのメタハラを付ければPHは上がるし、ライブロックの濾過機能も上がる」などのアドバイスを頂きました。その時はカクレの繁殖の方により興味があり、それほどミドリイシを入れたいと思っていなかったため、行動には移しませんでした。

しかし2004年1月に大きなミドリイシを衝動買いしてしまい、また低Ca,低KHの問題に直面しました。とても綺麗なミドリイシで是非これをキープしたいと強く思いました。まず手軽に出来ることからということでSC150を1灯追加し、照明は150Wのメタハラが3つになりました。本当は250Wを付けようと思ったのですが、今の照明スタンドの高さでは付けられないことや250Wを付けるとクーラーも今のZC500では能力不足になってしまうため、SCにしました。さんのおししゃったとおり、PHは8.3まであがるようになりました。しかし、CaとKHは275、5前後と変わりません。

何かお手軽な方法はないだろうかとさんの昔の日記を見ていたらカリブシーのアラガミルクというものを使っていらっしゃいました。アラゴナイトを溶かしやすくしたものでカルシウムリアクターの代わりになるといううたい文句の製品です。最初は海水で溶いたのですが、その後ROでないとちゃんと溶けないことが分かり、RO水の足し水の中に毎朝加えることにしました。更にインターネットで調べているとどうやらアラガミルクも同じようなうたい文句のkentのリキッドリアクターもその効果は限定的だということが分かりました。一番良い方法がRO水に溶解させ、足し水として加えることらしいのですが、それも冬だけで、夏になれば足し水の必要がなくなるため添加が困難になります。

そんな時にさんの「人工海水と試薬について」というページを見て、人工海水のCaが325前後であることを発見しました。恥ずかしながら、1年近くも海水魚やサンゴを飼ってきたのに一度も新しい人工海水のCaを測ったことがありませんでしたし、人工海水のCaは400ぐらいあるものだと思っていました。最初から325ぐらいのCaしかないならヤノシステムはCa300のレベルはキープしてくれるかもしれないが、400にするほどの機能はないのだろうと納得しました。これでリアクターを付ける決心が付きました。

Knop-Cを選んだ理由

購入したカルシウムリアクターはKnopというドイツのメーカーのCタイプです。うちでは水槽を玄関に置いている為、美観の問題からこれ以上水槽関係の機材を増やすのはやめて欲しいという家内の強い要望があり、水槽と壁の隙間に入れられるKnop CとSchuranのPicoが候補に挙がりました。うちはもともと水量が150L程度と少なく、ミドリイシ自体も少ないため、どちらを選んでも性能的には十分だったのですが、うわさではSchuranの性能が高いとのいうこともあり、どちらを選ぶか悩みました。一方Knop-Cはドイツなどでは一番売れているらしいのですが、最初日本で使っているという人のHPが殆ど見つからなかったため、不安に思いました。しかし、掲示板でおなじみのさんさんが使われていることが分かり、お二人とも機能的に満足されているようだったので値段の安いKnop-Cに決定。またマーケットに出てからすでに5年以上経ってアメリカやドイツなどで安定した評価を得ていることも購入を決めるのを後押ししました。

準備したもの
Knop-Cだけを購入してもリアクターとして設置することは出来ません。他に次のものを購入しました。

@炭酸ガスボンベ(ミドボン)....これがなくてはリアクターも宝の持ち腐れです。ヤフオクで買いました。麒麟麦酒です。ミドボンの購入ルートとしては最初酒屋からのレンタルとガスボンベを売っている会社から購入する方法にトライしました。しかし酒屋は取り扱ってないか、取り扱っていても使途を「水槽に使う」と言ったとたんに態度が変わり、だめでした。市内のxxガス工業では欲しかった5kgタイプが1万6千円とヤフオクで購入するより5割ほど値段が高かったので、ヤフオクで購入しました。


Aレギュレータ.....飼育録を読まれたMさんのご紹介で中古を安く手に入れられました。ADAのアタッシュレギュレーターです。Mさん、有難うございました。レギュレータはミドボンから出るCO2の圧力を制御してガスの出る量を調整するものです。

Bスピードコントローラー.....レギュレーターで調整されたガスの量を更に微調整するものです。

C電磁弁.....電気が通電すると弁が開いてCO2が流れます。また電気を止めると弁が閉まります。これを使うことによって例えばCO2が供給される時間を朝8時から夕方5時までに限るといった使い方が出来ます。うちはミドリイシの数も少なくカルシウムの量が多すぎることを懸念して昼間だけCO2が供給されるようにタイマーで調整する予定です。

D逆止弁.....水槽の水などが逆流して電磁弁等が故障するのを防ぐために付けました。

E耐圧チューブ......レギュレータからスピードコントローラまでの部分は圧力が掛かる為、耐圧チューブを使用しました。

F透明ABS丸パイプ(内径6mm).....内径5mmのものがなかったので。排水口、給水口は水槽に引っ掛けるようにしたかったので、これを使いました。ホームセンターで100円です。熱湯に浸した後、曲げることが出来ます。


器具の使い方や必要性などはよしをさんのHPが非常に参考になりました。よしをさんのHPは水草水槽のことを念頭に置いていますが、基本的なことは同じです。Knop-Cの取説はとても簡潔な文章だけのもので、何度読んでもよく分からないものでした。そのため調整の仕方や仕組みなどはさんのHPを参考にさせていただきました。

(2004年2月6日)

バブルカウンターからの水漏れ
んげ〜!リアクターから水漏れが!なんとバブルカウンターから水が漏れている。。。最初に発見したのは5月27日。設置からまだ4ヶ月も経っていない。翌日から旅行だったのだが、旅行前に見つかったのは不幸中の幸い。もし旅行中に発覚したら恐らく水槽の水が2割ぐらい減り、スキマーのポンプやPHは空回りし、下手をしたら火事になっていたかもしれない。恐ろしい。どうやらKnopのバブルカウンターは悪名高いらしい。ベテランアクアリストの方はここのバブルカウンターは直ぐに水漏れするので直ぐ交換するそうだ。通販で2000程度の安いバブルカウンターを購入し、つけたが全く問題なかった。安いバブルカウンターは接着部分などないので水漏れの心配もないし、小さいのでサイダー状にならずに小さい泡が数えられるので性能が良いとも言える。Knopのリアクターを使っている方は大惨事になる前にバブルカウンターを早めに変えた方が良いかもしれません。

リアクターの調整
設置から4ヶ月たったところでやっと調整のコツを掴んだ気がします。逆に言うと調整にそれだけ時間がかかりました。調整の基本は、バブルカウンターを3秒に2滴か2秒に1滴ぐらいにして、排出のPHを6.5〜6.8になるようにCo2と排出量を調整するということでした。CO2の量を増やすか排水を絞ると排水のPHが下がり、逆にすると排水のPHは上がるのですが、CO2の量を減らしすぎると泡がサイダー状になりどれだけCO2が添加されているのか分からなくなってしまいます。また排水を絞りすぎるとリアクターのメディアが目詰まりを起こしてしまい、気が付かない間に排水が出ていないということが起こります。また夜は照明が落ちるためPHが下がり、その状態でCO2を添加し続けるとPHが異常に下がるということも起こります。

まず優先したのは排水が止まらないようにするということです。気が付かないうちに排水が出なくなり、KHが5以下になったら嫌ですから。何度も排水が止まりKHが6ぐらいだったことがあったので、排水が出ないのがトラウマのようになっています。ですから排水はボトボト程度です。ジャーではなく、ポトッ、ポトッでもありません。CO2の添加量を1秒1滴ぐらいにすると、排水のPHは7.6〜7.7ぐらい、KHは10〜12ぐらいになります。CO2の添加は電磁弁により調整可能で夜には止めることも出来るのですが、今のところ夜もそのままです。朝のPHは7.8ぐらいまで下がっており、夜のCo2添加を止めて、もう少しPHを上げたいところですが、今はKHのキープを優先にしています。KHはコンスタントに排水に近い10〜12なので良しとしています。

(2004年6月15日記)
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